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バンコク、スクンビット・ソイ26の北朝鮮レストランが10月に再オープン!
投稿日 2016.10.18
Gダイアリー2016年4月号で取り上げた、バンコク、スクンビット・ソイ26の北朝鮮レストラン、通称“北レス”と呼ばれている『ピョンヤンアリランレストラン(PYONGYANG A RI RANG Restaurant)』。
本誌では内部の様子をくまなくお伝えしただけではなく、毎夜午後8時から催されるショーの模様を動画で撮影しYouTubeでアップした。
北朝鮮料理の数々は、前評判で「さして旨くない」と聞いていたがそのようなことはなく、およそ1時間に渡り繰り広げられる”喜び組”たちのショーでは日本の懐メロは飛び出すわ、おねーちゃんは可愛いわで、満足させていただいた。
2016年3月『ピョンヤンアリランレストラン』閉店
ところが、Gダイ4月号が発売してすぐ。
3月20日『ピョンヤンアリランレストラン』は何の予告もなく閉店してしまった。
店の敷地内には「5月にリニューアルして再オープン」との張り紙があったものの、リニューアルされる様子は一向になく、6月になってもオープンすることはなく静まり返ったままだった。
その後、『ピョンヤンアリランレストラン』はオンヌットに移転。
スクンビット・ソイ26の跡地には、もぬけの殻となった北朝鮮レストランだけが残った。
この跡地に北レスが再オープンしたという報せを聞いたのは10月に入って間もないころである。
『ピョンヤンアリランレストラン』は移転したはずだから、新たな北レスがオープンしたということか…。
10月某日、真相を掴むべく跡地となっていたスクンビット・ソイ26、日本街の隣りにある元『ピョンヤンアリランレストラン』へと向かった。
新しい北レスの店名が……
来店したのは午後7時。
北海道炉端『原始焼』の隣りに立地している北朝鮮レストランは、煌々と看板を灯らせ営業していた。
一瞥すると以前と変わらぬ外観だが、もっとも重要な箇所が変わっていることにすぐ気付いた。
店名である。
『PYONGYANG HAEMAJI RESTAURANT』
新たな北朝鮮レストランがバンコクに上陸したのか。
それとも、『ピョンヤンアリランレストラン』の姉妹店なのか。
店内へ歩を進めると、テーブル席からステージ、掲げられている絵画など、以前とまったく同じで、改装された様子はない。
店内には客が誰一人としておらず、我々2人の貸し切り状態である。
私と同行者はカメラを取り出し、以前取材したように店内を撮り始めようとした。
「No! No!」
喜び組と思われる一人の女性から制止が入った。
メニューの撮影もダメだと言う。
前回は動画でショーまで撮影させてくれたというのに、新店になってからは料理以外の撮影を禁じる厳しさである。
以下店内の写真は、スマホでこっそり撮影したものだ。
店内は以前と変わらないが、メニューのラインナップはがらっと変わった。
お気に入りだった冷麺がない…。
「参鶏湯がおすすめよ」
我々におすすめメニューを提言してくれたのは、撮影を禁じた女性である。
色白で大人びた雰囲気を放ち、我々の煩悩を育む悩殺っぷりである。
カルビ焼肉、韓国餃子、チヂミ、キムチ鍋。
彼女が薦める参鶏湯は完全に無視した料理を告げると、早々にインタビューを開始した。
—―ここがオープンしたのはいつなの?
「10月2日よ」
ユラと名乗る彼女がバンコクへ来たのは10日ほど前。
新店オープンに合わせ、北朝鮮から送り込まれたのだろう。
ユラちゃんは24歳なのに大人びた雰囲気を持ち、我々のような煩悩にまみれた外国人を翻弄するには最適な隠密者である。
箸が進まない北朝鮮料理の数々
新店でもショーは午後8時から始まるという。
それまで北朝鮮料理に舌鼓を打つべく、一品ずつ箸をつけた。
期待した北朝鮮料理の数々は見事なまでに期待を裏切る逸品ばかり。
特に私がのけぞったのは、キムチ鍋である。
一見すると何の変哲も無いキムチ鍋だが、よくよくご覧いただきたい。
北朝鮮料理では一般的なのかもしれないが、イワシがぷかぷかと浮いているのが確認できるだろう。
これが青臭いのなんの!
チヂミの上にはマヨネーズがかかっているのだが、チヂミって別皿でタレが添えられるのがデフォじゃなかったでしたっけ!?
北朝鮮料理のことは忘れよう。
午後8時になるころには白人カップルが一組入店し、我々と含め合計2組。
観客総数4名という状況の中、喜び組によるショーが始まった。
民族衣装でのダンス、日本の女性2人組ユニットKiroroのカラオケ熱唱、さらにバンドでの演奏を披露するなど、以前と同じような構成である。
愛らしい姿に惚れ惚れと眺めていたのだが、前は1時間たっぷりあったショーはたった20分で終了!
ちょっと短くないですか!
白人客を見ると彼らはなんとお茶しか飲んでおらず、ショーが終わるや早々に退散。またもや我々だけの店内になってしまった。
撮影は禁止、のけぞる北朝鮮料理の数々、たった20分しかないショー。
『ピョンヤンアリランレストラン』のころとは雲泥の差といっていい“がっかり感”である。
会計を支払い支払って店の外に出た。
するとユラちゃんはすぐさま店内から施錠。
この日、『PYONGYANG HAEMAJI RESTAURANT』は21時過ぎに閉店してしまった。
町ル田マチオ
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