ローカルエリアで遊ぼう – 日本人来店初!?ソンブーンシーフード本店近くのカラオケ店

投稿日 2017.06.27

G-DIARYサイト上の過去の記事「ローカルエリアで遊ぼう – ラーチャプラロップの夜を探索」という記事を読んだ。
私は以前からローカルエリアで遊ぶことに興味があり、バンタットン(Banthat Thong)通りにローカルカラオケ店があると聞いたので遊びに行ってみることにした。
その時のお話しです。

ソンブーンシーフードの本店があるバンタットン(Banthat Thong)通り

バンタットン(Banthat Thong)通りというといまいちピンとこないかもしれないが、ソンブーンシーフードの本店がある通り。
パヤタイ通りと鉄道の線路の中間に位置し、チュラーロンコーン大学が近くにあるためか、東側のソイはチュラーロンコーン(Chulalongkorn)という名前になっている。

当日、私は数少ない友達の1人とBTSナショナルスタジアム駅で待ち合わせた。
ナショナルスタジアムを西へ歩きバンタットン通りへ。
ここから南下をし、ローカルカラオケ店を探す。

しばらく歩くと、チュラーロンコーン ソイ8にソンブーンシーフード本店を発見した。

チラとソイの中を覗いてみると高級車がずらり。

ハイソそうな人たちがが店に入っていくのが見える。
いやいや、私はソンブーンシーフードで食べるためにバンタットン通りに来たのではない。
気を取り直し南下を再開。

バンコクで1番早く営業スタートするカラオケ店!?

チュラーロンコーン ソイ16を少し過ぎると、バンタットン通りを挟んで反対側にカラオケ店を見つけた。

いや、カラオケ店らしき店を見つけた、と言った方が正しい。
女性と音符の絵が貼られているということはカラオケ店だとは思うが、確証が持てない。
店の前にプラスティックの椅子が高く積み上げられているが、そんなに女の子がいるのだろうか?

いろんな疑問が浮かびながらもバンタットン通りを渡り、真相を確かめるべく店の扉を開けた。

バンッ

店内にはタイ人の2人組の客とお店の女の子が5人。
が、まるで宇宙人を見たときのように全員が私たちを凝視し、時間がピタと止まった。

な、なんだこの沈黙は…

年長者らいし女の子が立ち上がり、私へ近づいてきた。
顔には笑顔が貼られていたが警戒心がにじみ出ており、「誰?何をしにきたの?」と目で訴えている。

この気まずい空気を破るため、私は質問した。

「こ、ここはカラオケ店なの?」

「そうよ」

「へえ。店の名前は?」

「ノンベンっていうの」

女の子はまだ私たちを警戒しているようだ。
私たちのやりとりを見かねてか、タイ人のおっちゃんが、

「ここはカラオケ店だよ。歌うかい?」

と笑顔で言ってくれた。

私はそのおっちゃんに目を向け、その流れで店内に座っている女の子をチェック。
うん、ここはいいや。
他の店も見てみるよと言い残し退散。

店の扉に「営業時間が17時から1時まで」と書かれていたが…
本当だとしたら、バンコクのカラオケ店で1番早くオープンするのではないか?

2階は家になっているカラオケ店

ノンベンを出て、さらに南へ。
緑のライトが光る黒い建物が見えた。
扉が空いていたので店内を覗くとカラオケ店のよう。
だが、客はゼロ。

店の前に数人のタイ人のおっちゃんたちが食事をしていたので確認したところ、カラオケ店だとのこと。
客がゼロならもう1軒を目指そうと立ち去ろうとするとおっちゃんが、

「朝の6時までやっているからねー」

思わず聞き返したが、聞き間違いではないみたいだ。
私たちはまた来ると言い残し、更に南へ。

そしてもう一軒のカラオケ店を発見。

ブラインドが貼られており、室内は見えない。
中が見えないので入店するのをためらってしまう。

1軒目のノンベンの記憶が蘇る。
あんな気まずい雰囲気をまた味わいたくないなー…
営業職の人の飛び込み営業って、こんな感じなんだろうか?

しかし、この扉を開けないと先に進めない。
私は深呼吸を一つし、勇気を持って重い扉を押した。

バンッ

店内にはタイ人男性が1人、女性が5,6人。
1軒目のノンベン同様、宇宙人にでも遭遇したように時間が止まる。
ああ、また気まずい雰囲気だ…

室内は若干暑く、BGMも流れていない。
しまった、まだオープン前だったか?
確認の為に営業してるか聞いてみたところ、営業中とのこと。
ここに座っているタイ人男性はやはり客であったのか。

「飲んでく?」

一番手前に立っていた女の子が聞いてきた。
髪が長く、きりっとした顔だ。

「食べ物も注文できるけど、何か食べる?」

歩き疲れていたのもあり、私はたちはビールとソムタムを注文し席に着いた。

少し緊張も解けたところで室内を見回すと、入り口付近に画像が貼られている。
セクシーな画像だが、魅力的では無く何もそそられない…
天井を見上げると、元気が無くしぼんだ風船が吊るされている。
BGMは流れていないがカラオケ用のテレビが吊るされており、その画面に映る女性の画像は明らかにフォトショップを使って切り抜かれた画像だった。
カラオケ店に来たというよりは、誰かのホームパーティー後の部屋に迷い込んだようだ。

ビールとソムタムが運ばれてきた。

ソムタムは可もなく不可もない味。
強いて感想を言うなら、ピーナッツが気持ち多めに入っているソムタムだった。

しばらく飲んでいると、学校の制服を着た高校生らしき男の子が入店してきた。
女の子たちと親しげに話し、高校生は2階へと消えて行った。
女の子たちに聞いてみると、あの高校生はママの子どもで、2階は家になっているそう。
タイで2階が家になっているカラオケ店に入店したのは初めてな気がする。

この会話で警戒心が和らいだのか、最初に話しかけてきた長い髪の女の子が隣に座ってきた。
名前はインちゃん、チェンライ出身の27歳の子だった。
どこの国の人なのか聞かれたので日本人だと答えた。

「日本人の来店は初めてよ。お客さんはタイ人だけだから、ビックリしちゃった笑」

そりゃ宇宙人を見る目になる訳だ。
きっと1軒目のノンベンも日本人来店は初めてだったのだろう。

お店のことを聞いてみると、店名は「ファーサンカラオケ」。
営業時間はだいたい19時か20時から、だいたい0時30分か1時とのことで、日によって少し時間が変わるそうだ。
これぞローカルの緩さだと思う。

タイ人の3人組の客が入店してきた。
どうやら馴染みの客らしく、女の子たちが笑顔で迎えている。
客がオーダーし、タイの音楽が店内に流れ始めた。
うん、曲が流れるとやはり雰囲気が変わる。
ようやくローカルカラオケ店の雰囲気が出てきた。

雰囲気は出てきたが、ビールが無くなったので会計をし店を出た。
インちゃんにまた会いに行こうかな。
そんなことを思いながら、先ほど客がゼロだったカラオケ店へ戻ることにした。

望まないハーレム状態…

さっきスルーした店まで戻ると、おっちゃんが覚えてくれていた。

「盛り上がってきているよ!さあ、入りな!」

テーブルにはタイウイスキーのボトルとソーダが置かれていた。
多少酔っているみたいだ。

ここは「ノンビア」というカラオケ店だそうで、左側の黒い建物と右の白い建物の2つの建物に別れているが、構図もサービスも同じとのことだ。
私たちは白い建物へ入店。

店内は大きな音でタイの歌が流れていた。
客は1組だけで、盛り上がっている?とはあまり言えない様子だ。

ここも前回の2軒同様、宇宙人を見るような視線を送られてきたが、もう慣れたのでその視線を無視し入り口近くのテーブルに座った。

ここでも食べ物を注文できるということだったので、コムヤーン(豚の首肉)を注文。
肉も厚く、案外美味い。

ビールを運んできた女の子がそのまま隣に付いた。
スタイルよろしくなく、顔も好みではない…

友達に付いた女の子は、雰囲気キレイな顔立ちだった。
女の子はテンションが高いのか、友達の下半身をツンツンしていたが、友達の表情はぎこちない。

友達が私に顔を近づけて言ってきた。
「この子、化粧がすごい…」

確かにミラーボールに反射された光が女の子の顔に当たると、厚化粧なのがわかる。
いや、光を当てなくてもよく見るとわかった。
ファンデーションの匂いが漂っている気もする。
朝6時まで営業している代償は大きいようだ。
閉店後、朝の日差しに照らされた彼女の顔はどんなだろうか、見てみたくもある。

私の隣についた女の子によると、ここは歌が入っていないカラオケ用だけでなく、歌入りの音楽も流せるとのことだった。
だが歌を流すのに1曲10バーツかかる。
せっかくならと10バーツ払い、タイ語の曲を流してもらった。

タイの曲を流してもらっていると、屋台でよく見かけるプラスティックの椅子を左手に、グラスを右手に新しい女の子がやって来た。
椅子に腰を下ろすと、勝手にグラスにビールを注ぎだした。

私たちがグラスを持ち上げてなかろうが関係ない。
置いたままになっている私たちのグラスにカチンッと当て、ビールを飲み出した。
その動作はあまりにも遠慮が無く自然な動作であったため、苦笑いするしかなかった苦笑

するとまたもう1人の女の子がグラスと椅子を持ってきた。
先ほどの女の子と同じ動作をする。

ここはハーレム状態を作ってくれる店なのか?
もう1組のタイ人客を見てみると、男性2人に対して女の子2人と数の均整が保たれている。
どうやらハーレムが必須ではない。
なぜに私たちのテーブルへ集まってくるのか。

そしてあれよあれよという間に女の子は5人になった。
付いているというよりかは、集まってきた。

「日本人のお客さんって初めてなの」

よく見ると、女の子の瞳には好奇の色が浮かんでいた。
そうだった、私たちは宇宙人のように見られていたんだった。
私たちは3軒目なので多少慣れていたが、ここの女の子たちからすると初めてのことで、珍客だ。
この日本人たちはどんな飲み方をするのか、どんなことを話すのかをただ単に興味があるという感じだった。

7人もいればビールの減りもあっという間だった。
瓶ビールを注文してもすぐに空になってしまう。

すると店内奥から、もう1人女の子がグラスを持って近づいてこようとしていた。
しかも、一番大柄な女の子だ。

これはマズい…
私たちは直感で、あの大柄な女の子が座ると危険だと感じ、素早く会計を済ませた。
ほうぼうの体で店を脱出。

店を出ると、外でおっちゃんたちがまだ飲んでいた。
よほど日本人の来店が珍しかったのか、「飲め飲め」とタイウィスキーを渡された。

んーローカルエリアで遊ぶのは難しいな、次こそは攻略しよう。
今晩の苦い思い出が胸の中で渦巻いている。
私は溜飲を下げるように、タイウィスキーを一気に飲み干した。

<突撃者:狩口元也>
日本にてIT系企業で勤務。
しかしお酒の場での失態が上司の逆鱗に触れ、気づけば窓際族になっていた。
ありあまる勤務時間内で自分の将来について考え、タイに行くことを決意。
現在、バンコクで現地採用として働き生活している。

バンタットン(Banthat Thong)通りマップ

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