タイの三大祭り「ろうそく祭り」
投稿日 2017.07.19
タイでは仏教関連の日は禁酒日となる。
7月8日(土)、9日(日)も、仏教の関連日「アサラハブーチャ(三宝節)」「カオパンサー(入安居)」のため禁酒日だった。
お酒好きの方は悶々とした日々を過ごされたかもしれない。
そんなカオパンサーの時期に、毎年タイの三大祭りに数えられる「ろうそく祭り」が開催されている。
目次
ろうそく祭りとは
日本でもろうそく祭りはある。
有名どころだと、会津のろうそく祭りだろうか。
ろうそくに火を燈して夜を彩るが、タイで開催されるろうそく祭りではろうそくに火は燈さない。
タイのろうそく祭りでは、寺院が中心となって巨大なろうそく像を作る。
ろうそく像は仏教説話を参考にデザインされ、その精巧さ、美しさを競う。
そもそもタイのろうそく祭りは、人々が僧侶へろうそくを献上したことに発する。
タイの僧侶はカオパンサー(入安居)より寺院にこもり、オークパンサー(出安居)までの約3ヶ月間修行に励む。
この修行中、僧侶たちは寺院からの外出ができない。
人々は外出が禁止されている僧侶へ日用品等を献上していたが、その中にろうそくも含まれていた。
やがて「どのろうそくが1番美しいか」を比べるようになったのが、ろうそく祭りの起源とも言われている。
そして今では、「人々の将来が明るく照らされるように」との願いを込め、祭りの後にろうろく像を寺院に奉納している。
最大規模のろうそく祭りはウボンラーチャターニー
ろうそく祭りはタイの何箇所かで開催されるが、1番規模が大きいのがウボンラーチャターニー。
ウボンラーチャターニーはタイの東北地方にある県で、イサーン地方とも呼ばれている。
国境にある県で、ラオスとカンボジアに接している。
バンコクからウボンラーチャターニーまでは、飛行機、バス、国鉄を使って行ける。
飛行機だと約1時間、バスだと渋滞にもよるが約8時間。
今回は国鉄の三等席で行ったのだが、14時間くらい座ってて死ぬかと思った…笑
お寺からパレード開催地まで
ウボンラーチャターニーに到着した頃、ろうそく像がパレード開催場所であるトゥンシームアン公園を目指していた。
しかし運ぶのに四苦八苦。
タイ東北部の伝統音楽であるモーラムをかけながら賑やかに進むのだが、ろうそく像が電線にひっかかりそうになるたびに音楽を止め、電線を棒で押し上げて少しずつ進んでいく。
トゥンシームアン公園に集まったろうそく像
そんな苦労もありながら、夕方から夜にかけて各地から数十体のろうそく像がトゥンシームアン公園へと辿り着く。
遠くで見てもスケールの大きさに驚くが、近くで見ると細かいところにも手が加えられていることにお驚かされる。
19時頃にパレードが始まったが、あいにくの雨…
音楽に合わせて優雅に舞っているが、演者たちの顔は雨のせいで渋い。
快晴のパレード
太陽が~燃えーている~♪
昨日の雨が嘘だったかのように、次の日はギラギラと燃える程の快晴。
パレードも晴れ晴れと行われ、女性たちの笑顔も素敵でした。
スーパーマーケットにもろうそく像が
スーパーマーケット「Big C」に行ってみると、ここにもろうそく像が。
ろうそく像は展示用として置かれていた。
しかし、ろうそくは購入可能。
ろうそく像を寺院に奉納
ろうそく祭りの後、ろうそく像はお寺に奉納される。
ピラミッド型の仏塔が有名な寺院、ワットプラハットノンブアへ行ってみた。
ろうそく像は境内に奉納されていた。
祭りに参加している地元のタイ人に「奉納後のろうそく像はどうなるのか?」聞いてみたところ、ろうそく像も少しずつ溶けてしまうので、来年のろうそく祭りの際に再利用したりしているのだとか…
ろうそく像にも輪廻があるのでしょうか。
人々の将来が明るく照らされますように。
私も心の中でお祈りしておきました。
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