バンコク・エロ街エレジ―~第2回 39サウナ&ラマ9ガイヤーン

投稿日 2022.03.05


1月15日に【新連載】と謳ってスタートさせたジン・アタルの「バンコク・エロ街エレジー」。
当てにしていた飲み屋や“エロ有かも!?”妖しき古式按摩店がことごとく廃業していて、早くもネタ探しに困窮していたのだ。
しかしバンコクのエロ街土壌は、コロナ規制程度で死滅するはずもなく、ようやくコラム再開の目処が立つに至った!

懐かしきお風呂屋さん全盛時代の思い出

いきなりエロ気満々で再スタートを切るとまた足元をすくわれそうなので、まずはエロ街への助走、控え目にサウナといこう。
場所はラマ9世通りのソイ39を入ったソープランド(お風呂屋さん)「ザ・セイントサム・エンターテイメント」に併設された通称「39サウナ」。
21世紀初頭、まだスクンビットにエロ・マッサージ店がひしめく前のお風呂屋さん全盛時代、自分はラチャダーピセーク通り、ペッブリー通り、ラマ9世通りに点在していたソープランドをほぼ制覇していた!
既に人気雑誌に成長していた「ジーダイアリー」を更にジャンプアップさせた「最強マップ」にも載っていない店まで網羅し、「ジーダイのマップなんて俺の知識に比べればカワイイもんだ」とうそぶいていたものだ。(その後の最強マップの充実ぶりは凄かったが)
新店が出来ればソッコーで駆け付け、同業他店から移籍してきた見覚えのあるコンシア(接客係)から、「よぉ~ダンナ!〇〇によく来てたよな。今度はこっちか!ダンナも好きだね~」って揶揄われたりしたほどだ。

「ザ・セイントサム・エンターテイメント」はお風呂屋遊びエリアの“(東の)端っこ”という立地が、何となく「案外いい子が隠れているかも」と期待をもたせてくれたものだ。
当時はここまで遠征してくる日本人は珍しかったようで、指名した女の子はいずれもタイ語しか通じなくてコミュニケーションに苦労した記憶しかないが(苦笑)
2005~6年頃に建物1階の右半分がサウナに改造されたのは知っていたが、久しぶりにGoogle-mapで位置を確認してレビューを読むと、最近改装されたサウナの評判がなかなかいい。
お風呂屋さんの方の“こっそり営業”も期待してタクシーでGO!

残念ながらソープランドはまだ休業中

懐かしい店構えだ!
まだ午後5時前なのに駐車場に車があるので、「ひょっとして」と期待して建物正面中央の入口を入ると、左側のソープランドはやっぱり休業中で真っ暗。(2022年2月25日現在)(下左写真はイメージ)右側のサウナは受付から中が見え(下右写真)、確かに改装したばかりのようでとても綺麗だ!

日常の塵芥を忘れて、のんびりとアタマ空っぽタイム!

受付で料金250B(時間無制限)を支払い、バスタオル、ハンドタオル、短パン、ロッカーのカギを受け取って、ロッカーに衣類とお財布を仕舞って、短パン1枚姿でタオルとスマホ持参でサウナスペースへ移動。
タイのサウナ特有の、利用客と彼らの衣類が放つ汗臭さがあまり匂っていない!
屋内プールの様なかすかな薬品臭のみで気持ちが良く、とにかく大きな浴槽が清潔そうである。
下写真は超低温冷水浴槽で、氷水なみに冷たい!
その右側がジェットバブル式のやや温水の浴槽。

日本のサウナはバスタオル1枚だけ巻いて入る所が多いが、ここは短パン姿のままサウナに入り、浴槽にドボン!である。
従業員に促され、空いているテーブル&椅子へ。
すぐに冷たいお茶とフルーツ類、日本のお汁粉を薄めたような汁菓子が運ばれてきた。
甘味のまったく無い梨みたいなフルーツが出されたが、これがサウナの後に塩を付けて食ったらメチャクチャ美味かった!(下右写真、左上の薄いピンク色のフルーツ)
お茶もフルーツもお代わり自由のようで、奥の飲食物カウンター(下左写真)で自らお代わりを盛ることが出来る。

日本のサウナは、“サウナ入って水風呂入ってサウナ入って~”の繰り返しで、今日は体内の老廃物を目一杯あぶり出してやるぜ!ってな目的意識に駆られてしまいがちだが、ここはサウナというよりも屋内プールサイドで至ってのんびり、ゆったりと過ごす様な雰囲気が漂っており、気が向いたらサウナに入るって感じ。ひとときの間、時の流れを忘れるためにはとてもいい!

スチーム・ハーブ・サウナは強烈!

 

サウナルームは2部屋あり、ひとつは通常のサウナ。(上左写真)Google-mapのレビューでは“日本人には熱すぎるかも”との書き込みもあったが、サウナ石にじゃばじゃば水をかけてスチームを大量に発生させる客さえいなければ耐えられる程度か!

しかしもう一方のサウナルーム(上右写真)は強烈!
扉を開けた瞬間に真っ白い煙、いやいや蒸気が襲ってきて目の前が真っ白!
しかも凄まじい熱さであり、息をする度に熱気で唇が火傷しそう!
更に異常な量の蒸気でサウナルームの中がまったく見えない!

熱さに耐えながら部屋の奥を凝視すると、束にされた大量のハーブが蒸されており、ハーブの香り自体はとても良い。
驚くなかれ、“激熱激白”サウナの中でお一人さんが気持ち良さそうに寝転んでいるではないか!
自分もかぐわしいハーブの香りに包まれながら汗を出してみたかったが、とても耐えられない熱さだった。
次回は、超低温水の浴槽で身体を充分に冷やしてから挑戦してみたい!

サウナ施設の奥にはトレーニング・ジムもあり。
ここで更に身体のシェイプアップに励むのもよろしいが、やっぱり時間の流れと無関係になり、
日常を断ち切ってぼんやり過ごしたい方にオススメの、“実にタイらしい”サバ~イなサウナである。
アルコール類の提供は無いが、タイ料理のデリバリーは有り。
また元々ソープランド併設の為か、タイ古式マッサージの付帯施設は見当たらなかった。

なお、某サイトにおいて「ここはゲイサウナ」との記述があるが、その気配はまったく無かった。
ちなみに俺は世界40ヶ国ほど旅をしてきたが、何処の国のサウナや公衆浴場にも同様の噂があるので、ゲイ云々は「21世紀のサウナの微かな属性」程度の認識でよろしかろう。

【ザ・セイントサム・エンターテイメント(39サウナ)】
※BTSトンロー駅、オンヌット駅からいずれもタクシーで75~85バーツ。

サバ~イ&ヒウカーウ!

「39サウナ」にやって来た目的はもうひとつ。
すぐ近くのソイ39入口にあるガイヤーン・レストラン「ラマ9ガイヤーン」である。
ご存知の通りガイヤーンとはタイ流鶏肉焼きであり(正確にはイサーン料理)、鶏料理に目の無い自分にはタイ生活に欠かせない料理なのだ。
お風呂屋遊びにうつつを抜かしていた頃には無かったお店だが、古式マッサだろうとエロマッサだろうとオネエサンべったりカラオケだろうと、サバ~イ状態になると腹が減る(ヒウカーウ)体質の自分には、サウナ後のガイヤーン・レストランはもってこい!

ザ・セイントサム・エンターテイメントの建物を出ると目の前には暮れなずみ始めた薄紫色の夕空が広がり、足元では賢そうな2匹の猫が「ご利用ありがとうございました」ってお見送り。
ビール&ガイヤーンの欲求を抑えられなくなってきた。
“エロ街エレジー”の行動原理は、女体、女臭の追っかけではなく、まず時の己の欲望に素直になることである!

庶民価格でちょっと高級なガイヤーン

オープンエアーの店内は清潔そのもので、ラマ9世通りから吹き込んで来る夜風がとても心地良く、アフター・サウナ気分はより爽快に!(上左写真)
ローカル色にどっぷり浸れる屋台で一杯!がエロ街エレジーの本道かもしれないが、サウナで身体の内側から綺麗になった直後は快適なレストランもまたいとおかし!
日本語付の写真メニューもあり(上右写真)、オーダーは至って簡単。
ガイヤーンの他は、ソムタム(タイ風青パパイヤサラダ)やタイ風オムレツ、海老焼き、なまず焼き、さつま揚げ等のお馴染みのタイ料理。
ガイヤーンはメニュー写真を見るとボリューム満点なので、ソッコーでオーダー!

屋台のガイヤーンは炭火直火焼きなので、時間が経って醒めると鶏肉がバサバサに硬くなってスモークチキンみたいな味になるが(それもまた美味いが)、「ラマ9ガイヤーン」はオーブンでじっくり焼き上げられており、塩だれの様な下味が鶏肉にしっかりと染み込んでいるのでタレ無しでも全然イケル!
ガイヤーンというよりも、ローストチキンのような上品でまろやかな味わいだ。
肉の骨離れも良くてとても食べやすく、カオニァオ(もち米)と一緒にビールで胃袋に流し込んでいたら止まらなくなり、ものの15分程度で完食!
子供の頃、海水浴の後の食事は殊更美味しかったものだが、アラフィフになってのアフターサウナのビール&ガイヤーンも似たような特別な美味しさだ!

お会計にはチョットビックリ。
メニューの値段表示を確認せずにオーダーしたが、綺麗なレストランだから税サ込で400バーツ前後と予想していたところ、300Bでお釣りが来た!
ガイヤーン160B、カオニャオ15B、ビール95Bのみって、まったくローカル・レストラン・プライスである。
お財布にも優しい満足度も付いてきた!

ラマ9世通りソイ39の「サウナ&ガイヤーン・コース」は、月に2~3回はやりたいコースになるかもしれない。
これでウォーミング・アップは完了。
さあ、繰り出すぞ!(つづく)

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